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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第3章 いざ王国へ……

「えーっ! どんな罠よ……あれ?」

いつの間にか、チョットの姿が見えない。

「チョットぉ~、あれ? どこ行ったの?」

そう呼びかけると、

『ここで~す』となぜか上から声がした。

え、と思って見上げると、ロープで足首を括られ、逆さ吊りになったチョットがいた。しかも、身に着けているミノが裏返り、毛先の切れた筆のようになっていた。

『こういった罠がありますから、気をつけてください』

「あんたが気をつけなさいよ。それに、ミノの下はノーパンなの? なんか、学校の水飲み場の水道みたいなチン○してるわね」

『見ないで助けてください』

「はいはい」


チョットは無事に下ろされ、赤いプレートを確認しながら、罠に注意して慎重に進む。

「ねぇ、罠っていろんなのがあるの?」

『ありますよ。そうですねぇ』とチョットは周りを見渡し、『あの木の間に立ったら、すぐに前に伏せてみてください』

「え、またあんたみたいに足括られるんじゃないのぉ~、なんか怖いわよ」

『伏せたら大丈夫です』

光邦は恐る恐る、言われたところに立つ。

『伏せて!』

その声に驚き、前ではなく後ろ向きに、仰向けになって倒れた。

すると、木の上から振り子のように、数本の槍がついた板が光邦の目の前を通っていった。

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