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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第3章 いざ王国へ……

「よし、これを使いましょう」

『勝手に罠を外してはいけないんですよ』

「プレートもちゃんとハマってない猟師の罠なんて、危なっかしいわよ」

光邦はワイヤーロープをまとめて、女性がいる穴に戻った。



輪っかがついてる方を穴の中に垂らし、ゆっくりと下ろしていく。

「どう、届いてる?」

「はい、掴みました」

「このまま引き上げるから、しっかり持ってなさい」

光邦とチョットは、ワイヤーロープを両手で掴み、後ろに引っ張っていく。

少しずつ女性の腕が見えてきた。

光邦はワイヤーロープを寄せながら前に進み、右手で女性の腕を取った。

「もう大丈夫よ、このまま引き上げるからね」と一気に女性を引っ張りだした。

女性の上半身が穴の縁から、見えてきた。

チョットも、前に移動し、女性の上を一緒に掴む。

そして、大きなカブを引き抜くようにして、女性を地面の上にあげた。

「はぁーっ、出れたぁぁぁ」

女性は疲弊したのか、地面にうつ伏せた。

「はぁ~、よかったわねぇ、あなた大丈夫?」

光邦も手を振りながら、座り込んだ。

『猟師の落とし穴に落ちたんですね。プレートも見にくいところにあるし……ここは早く出た方がいいですね』

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