え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?
第3章 いざ王国へ……
女性は土がついた額を袖で拭うと、自分を親指で示した。
「私、芸人やってます。ウラユって言います。顔と表情だけでも覚えてやってください」
「名前を売りなさいよ。ていうか、芸人なの?」
「はい、主に漫才やってます」
「うわ、嬉しいわあ、人間でしかも芸人やなんて……で、なんでこの惑星にいるの?」
「なんででしょう?」
「なんで知らんのよ!」
話を聞けば、ウラユという女性芸人は、異次元トラベラーという隠された能力を持ち、芸の道を極めるため、あらゆる世界へ飛んで笑いを学んでいる。ちなみに相方は男性で、ウラユがいなければ異次元に行くことは出来ない。
だが常にその能力が使えるわけではなく、最低でも1ヶ月は待たなければ、次の世界に行くことは出来ない。
「驚いた。そんな不思議な力を持ってるだなんて……」という光邦だが、自分も驚かれる存在になっていることを忘れていた。
『でも、よく竹槍の落とし穴に、上手くよけて落ちましたね。そうでないと、串刺しになってましたよ』とチョットがいう。
「待ってチョット、あなたこのまま話しても彼女には通じないわよ」と光邦が言うと、ウラユは、『運がよかったんです。私、芸人として持ってますよね』とチョットに向かって言った。
光邦は、目を丸くする。
「はぁ? ウラユちゃん、今チョットと話した?」
「この惑星の言葉、1時間くらい耳に馴染んだら、だいたい話せますよ」
「私、芸人やってます。ウラユって言います。顔と表情だけでも覚えてやってください」
「名前を売りなさいよ。ていうか、芸人なの?」
「はい、主に漫才やってます」
「うわ、嬉しいわあ、人間でしかも芸人やなんて……で、なんでこの惑星にいるの?」
「なんででしょう?」
「なんで知らんのよ!」
話を聞けば、ウラユという女性芸人は、異次元トラベラーという隠された能力を持ち、芸の道を極めるため、あらゆる世界へ飛んで笑いを学んでいる。ちなみに相方は男性で、ウラユがいなければ異次元に行くことは出来ない。
だが常にその能力が使えるわけではなく、最低でも1ヶ月は待たなければ、次の世界に行くことは出来ない。
「驚いた。そんな不思議な力を持ってるだなんて……」という光邦だが、自分も驚かれる存在になっていることを忘れていた。
『でも、よく竹槍の落とし穴に、上手くよけて落ちましたね。そうでないと、串刺しになってましたよ』とチョットがいう。
「待ってチョット、あなたこのまま話しても彼女には通じないわよ」と光邦が言うと、ウラユは、『運がよかったんです。私、芸人として持ってますよね』とチョットに向かって言った。
光邦は、目を丸くする。
「はぁ? ウラユちゃん、今チョットと話した?」
「この惑星の言葉、1時間くらい耳に馴染んだら、だいたい話せますよ」