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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第3章 いざ王国へ……

馴染んだら、本当に聞き取れるようになるのだろうか?

「だけど、翻訳アプリが無かったら、チョットの言葉なんて雑音よ」

「え、私は普通に言葉に聞こえますよ」

99.9%の不可能を1000%の可能性としてかたちにできる女……光邦は奇跡を見る目でウラユを眺める。

ウラユはフフンと笑い近くに落ちていた、バスケットを取る。

中には大量の野草と果実が入っていた。

「あの、お礼といったらなんですが、うちの小屋に来ません? 夕食ごちそういたします」

光邦の目が光った。

「えっ! 夕食ですって……いや、でも、男が一人いますよ」

自分をカウントしていない。

「あ、ウラユちゃん、このハゲに、ここの言葉で同じこと言ってくれない」

光邦に頼まれ、ウラユはチョットに顔を向ける。

ちなみに、光邦の耳にはこう聞こえる。

ウラユ「%€$¥♂∞∑∬∽∉⊄」

チョット「♀@*〒#」

「いや、こんなん、ほんまに1時間でわかる!?」


罠が多い猟場をぬけてから、20分ほど歩く。

途中、光邦は、昨日と今日起きたことを話した。

「え、あの草原からここまで来たんですか!?」

「そうなのよ、このジャングルを抜けてさぁ、ずいぶん歩いたわよ」

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