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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第3章 いざ王国へ……

その言い残すと、ウラユはパタパタと下りていった。

それを見届けてから、光邦は慌てて風呂からあがる。

髪をバサバサと手で払い小刻みなステップで、ダンスを踊る。

しばらくすると、水分は蒸発し、肌にツヤが出始め、プルプルもちもちな肌に生まれ変わった。

「あら、肌がキレイになった……すごい、このお湯」

髪もまったく濡れておらず、サラッとしている。

「美容院のシャンプーコンディショナーいらずだわ。これはスゴい」

これは、化粧のノリはいいはず。光邦は、さっそくウラユからいただいたメイク道具を出し、洗面台に並べた。

「なにこれ、血糊が入ってる。あの子、ゾンビにでもなるつもりだったのかしら?」

夕食が出来たと言われたこともあり、メイクは簡単に済ますことにした。

おかげで完全アーナル壺菊にはならないにしろ、アーナル手前までは戻すことに成功。

「うん、これでいいわ。ありがたいわぁ~ウラユちゃん、感謝やわ」

口紅は少し赤い程度のものがあった。だが、あえて、「私はこっちね」と血糊を唇に塗った。

「まさか、こんなところでメイクが出来るなんてねぇ。これでなんとかいけるかも」

衣類は入り口に畳んで置いてある。

汗や土で汚れた、ブラとホットパンツとジャケットだが、今はこれしかない。

と、手を取ったのはまったく違う物だった。

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