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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第3章 いざ王国へ……

兵士は額を押さえながら、前を見据え「チョットよ、今すぐ貴様を連行する」となにやら文字が書かれた紙を出した。

光邦は、チョットの前に立った。

「いや、あんたね、額を真っ赤にして緑の鼻血出して言うんじゃないわよ。てか、血が緑なのに、なんで一部の内出血は赤いのさ」

「それが設定だ」

「なんでもかんでも設定で誤魔化すんじゃないわよ。てか、なんでチョットを連行するのさ」

「わが国の滞空偵察飛行カメラに、チョットの姿があった。よそ者の副大臣が、国の領土に足を踏み入れるとはなにごとだ!」

「待った待った」と光邦が中に入る。

「さっきからさぁ、あなたたちこのチンチクリンを副大臣とか言ってるけど、これ、そんなに凄い人なの?」

「なんだ、貴様。さっきから聞いているが、無礼だぞ!」

「あんた達も、挨拶なしに人んちに上がり込んで大声上げてなにやってんのさ。ここは、あの子の家なの。私達は訳あって今日はここに居させてもらってるけど、顔も知らないデカい男達がズカズカと女性の家上がり込んでさぁ、あんた達に節義と言うのはないの? それも名前もない兵士A兵士Bのクセにさぁ」

兵士達は、横一列に並んだ。

「お忙しいところおそれ入ります。少しお邪魔してもよろしいでしょうか!」

意外と素直だった。


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