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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第3章 いざ王国へ……

「そう、それでいいのよ。で、なんのよう?」

「さっきから言っておるだろう。ここはナナミー王国の領土であり、そちらにいるチョットが、無許可でここにいることが問題なのだ」

「無許可でってさぁ、だったら境界線かなんか引いて、よそ者入るべからずかなんか書いて貼り紙しなさいよ」

「境界線とはなんだ?」

光邦は、無言で三歩下がった。

するとウラユが、自分の部屋から一枚の書類を持ってきた。

「私は共通滞在許可を貰ってます」

兵士はその書類に目を通すと「うむ、よろしい」とウラユに返した。

光邦は下に落ちている固くなったブラックメーバを拾い上げ、

「これ、あなた達の物でしょ。持って帰ってちょうだい」と手渡した。

「うおっ、我が生物兵器のブラックメーバが……なんてことだ」

「いや、あなた一部始終見てたでしょ。ところどころプチ困惑させるわね」と光邦は半笑いだ。

「やはり、生物兵器で飼育されたブラックメーバでしたか。天然のものは、人に襲ってきませんから」

チョットは違和感を指摘した。

「ふむ、さすが生物博士でもあるチョット。ブラックメーバをこんな風にしたのも、あなたのお知恵ですね」

「生物兵器は、星全体で禁止にされているはずです。これは、大問題ではないですか?」

「お言葉ですがチョットさん、もう戦争は始まっているんですよ」

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