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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第3章 いざ王国へ……

すると兵士Bが、光邦の方へ向き、

「貴様っ、手出しをするな! さもなければ、この者を容赦なく傷つけることになるぞ!」

「もう、傷ついてるわよ。てか、私はそれほど力を入れてないわよ。どっちかと言えば非力な方なのに、三人の兵士さんを私一人で押し返せるわけないでしょ。この人達が勝手に倒れたのよ」

「訳のわからないことを……」と兵士Bは、槍の先を光邦に向けた。

光邦は、やれやれといった様子でため息をついた。

「あなた、こんだけ言ってもわからないの? だったらしょうがない、私も必殺技を出すしかないようね」

「ひ、必殺技?」兵士Bは顔色を変えた。

光邦はフンと鼻を鳴らし、トゲトゲの肩パッドを外して地面に投げ付ける。

兵士Bは槍を持ちなえし、「な、なにをする気だ」と刃先を向ける。

「必殺技……話し合い。まあ、落ち着きましょうみなさん」

「……は?」

しばらく無の空気が流れる。

窓を開けたウラユが一言、

「わ、なに、急に寒い空気が流れてきた」

「やめて! ガラスの心が傷つくから」

すると、兵士Eが兵士Bに駆け寄った。

「待て、早まるな」

「なんだ、今から話し合いだろ」

「そうじゃない、話し合いを持ちかけたやつ……あれって……アーナルじゃないのか」

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