テキストサイズ

え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第3章 いざ王国へ……

光邦は続けて、

「日本語って……あなた、私が地球人だってわかったの?」

「はい、途中から気付きました。それに、今まで国王になんて説明しようかと、ずっと悩んでおりました」

光邦は力が抜けて、床に横たわった。

「じゃあ、わかったんなら連れて帰してよ~」と半泣き状態で言うと、

「私は、そこまで暇じゃないですから」

「ウラユちゃん、こいつの頭思いっきり引っ叩いて」

ウラユは遠慮無く、思いっきり叩いた。

「アーナル様、話を聞いて下さい」とチョットは右耳の上、15センチあたりを腫らして涙目に、いや、涙額になる。

「なんだろ、アーナルって名前だけは合ってるのよね。ていうか、私を連れ出してさぁ、どうするつもりだったの?」

「それは、我が国に着いてからわかるんですが、まずあなたを見つけた時、言葉は、地球に住んでいたからこそ、覚えたんだと思いました。あなたを地球人だとわかったのは、猟師の罠かかった時、アーナル様の肌から赤い血がにじんでいるのを見た時です。この人は地球人だ……と思いました」

「よく見てるわね」

「本当は国王に怒られるのを恐れて、そのまま放置しておこうと思ったのですが、私の良心が痛みまして」

「お前よく堂々と良心て言えたな」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ