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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第4章 ターキー国

チョットの一声で、すぐに人々が道をあける。

このちんちくりんは、こんなに威厳のあるやつなのか?

下をよく見ろ、着ていたミノが小さくなってチ〇コ丸出しになってるぞ。

そんなことを指差して言いたかった光邦だが、ど~もど~もと、手を振って笑顔で去ることしか出来なかった。

「ここから歩いて十分ほどで、国王邸に着きます。国のトップですので国王の前で失礼の無いように」とチン〇丸出しのチョットが光邦に告げる。

「私は、あなたが心配だわ」

チョットの話では、国王は怖いと聞く。

どんだけ怖いのか……。

歩いていると、赤い布を羽織った人達が、顔面血だるまになりながら、なにやら呻いている様子が……。

「ええっ、チョット、あれなによ。みんな赤い顔をして……」

「あれは、お葬式です」

「あ、泣いてるんだね……」

この惑星の人達は、泣くと目から涙ではなく額から赤い汁を出す。

「ねぇチョット、この星では、お葬式は僧侶の方が来てお経を読んだり、遺体は火葬されたりするの?」

「いえ、亡くなった方の魂を楽しく送り出すため歌ったり踊ったりします。くるのは専門の歌い手さんで、それが終わったら、最後のわかれを告げます。あれが最後のわかれの時ですね」

「そうなの!? でも、あれ、遺体を殴ってるわよ」

「故人に恨みを持ってた方は、その故人に対して殴ったり、ナイフで刻んだりしてもかまいません。その後、遺族がその方に、ご迷惑をおかけしましたと謝ります」

「なんか、複雑ね」

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