
え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?
第4章 ターキー国
「もちろん、それには家族と裁判所との話しあいによっての、許可がいります」
「そりゃそうでしょ。うちの父は数年前に亡くなったけど、もし、葬式の日にいきなり不倫相手が来て、亡き父に向かってナイフでザクザクされてるの黙って見てられないわよ」
「そこは地球と違いますね」
「違いすぎるわよ……」と光邦は驚きのあまり、それ以上はなにも言えなかった。
「あの後、専門の解体業者の方が来て、遺体を解体し、遺族に振る舞われます」
「ええっ! く、食うの?」
「はい、調理すればただの肉ですので、遺族の体内に入れて成仏させます。残った骨は粉砕して、それを固めて位牌にするんです」
「…………」
さらに、なにも言えなくなった。
惑星の文化が違えば……と理解しようとするが、中国で犬を食べるのを知った時のような複雑な思いが頭の中を巡る。
やがて町を抜けると、なにやら小さな民家が建ち並ぶ、村に入っていった。
「あちらです」とチョットが指を差す。
「え?」
光邦が目を細めて見ると、200メートルほど先だろうか、ほぼ正方形に近いシルバーの建物が見えた。
「あの四角い建物? なんか、イメージでお城みたいなのを想像したけど……」
「そりゃそうでしょ。うちの父は数年前に亡くなったけど、もし、葬式の日にいきなり不倫相手が来て、亡き父に向かってナイフでザクザクされてるの黙って見てられないわよ」
「そこは地球と違いますね」
「違いすぎるわよ……」と光邦は驚きのあまり、それ以上はなにも言えなかった。
「あの後、専門の解体業者の方が来て、遺体を解体し、遺族に振る舞われます」
「ええっ! く、食うの?」
「はい、調理すればただの肉ですので、遺族の体内に入れて成仏させます。残った骨は粉砕して、それを固めて位牌にするんです」
「…………」
さらに、なにも言えなくなった。
惑星の文化が違えば……と理解しようとするが、中国で犬を食べるのを知った時のような複雑な思いが頭の中を巡る。
やがて町を抜けると、なにやら小さな民家が建ち並ぶ、村に入っていった。
「あちらです」とチョットが指を差す。
「え?」
光邦が目を細めて見ると、200メートルほど先だろうか、ほぼ正方形に近いシルバーの建物が見えた。
「あの四角い建物? なんか、イメージでお城みたいなのを想像したけど……」
