
この夏、君に溺れた
第5章 デートシーン
葉山君が遠くに行った後、しばしの沈黙。
「本当に葉山に乗せて貰うのか?」
「わかんない。」
勢いでつい言ってしまったとは言え、随分浅はかだったと後悔した。
でもその後悔も遅かった。
葉山君は、意外に早く戻って来た。
「兄貴に許可もらった。兄貴の彼女もいるけど、気にしないで。」
やっぱり断るべきか。
ちらっと先生を見た時だ。
「よかったな。」
先生の弱々しい返事。
「じゃあ、二人とも気をつけて帰れよ。」
先生はそう言うと、私達に背中を向けて行ってしまった。
「行こう。」
葉山君は私の背中を軽く押す。
その力を借りても、私の体は動かない。
「藤沢?」
本当は動きたくない。
先生と一緒に帰りたい。
でも先生を突き放したのは、誰でもない私だ。
ほんの少しのすれ違いで、こんなにも離れてしまうんだと言うことを実感した。
「こんな事、言うべきじゃないのかもしれないけど……」
「本当に葉山に乗せて貰うのか?」
「わかんない。」
勢いでつい言ってしまったとは言え、随分浅はかだったと後悔した。
でもその後悔も遅かった。
葉山君は、意外に早く戻って来た。
「兄貴に許可もらった。兄貴の彼女もいるけど、気にしないで。」
やっぱり断るべきか。
ちらっと先生を見た時だ。
「よかったな。」
先生の弱々しい返事。
「じゃあ、二人とも気をつけて帰れよ。」
先生はそう言うと、私達に背中を向けて行ってしまった。
「行こう。」
葉山君は私の背中を軽く押す。
その力を借りても、私の体は動かない。
「藤沢?」
本当は動きたくない。
先生と一緒に帰りたい。
でも先生を突き放したのは、誰でもない私だ。
ほんの少しのすれ違いで、こんなにも離れてしまうんだと言うことを実感した。
「こんな事、言うべきじゃないのかもしれないけど……」
