
この夏、君に溺れた
第6章 夢の終わり
ノートをまとめる手が、止まった。
「この2週間。お前に取って、楽しいものだった?」
先生のその質問に、息を飲んだ。
「……楽しかったです。」
そう答えるしかなかった。
「そっか。よかった。」
先生はそう答えると、またペラッと原稿をめくった。
終わる。
夏が終わる。
先生と一緒にいた日常が終わる。
それは長くて、短かった。
夏の思い出。
そう言えば、どこか切なくて、ほろ苦い記憶で終わる。
でもなんだろう。
それだけで、終わるなんて。
考えただけでも、胸が張り裂けそうだった。
「先生、お願いがあるの。」
「何?」
「最後に抱いて。」
勇気を振り絞った。
「最後って……」
「お願い。もう言わないから。」
溢れてくる涙を、何度も何度も拭いていると、後ろかららぎゅっと抱きしめられた。
「先生……」
「ホント、敵わんよ。」
そう言うと、先生は私を抱き上げると、ベッドに連れて行ってくれた。
「この2週間。お前に取って、楽しいものだった?」
先生のその質問に、息を飲んだ。
「……楽しかったです。」
そう答えるしかなかった。
「そっか。よかった。」
先生はそう答えると、またペラッと原稿をめくった。
終わる。
夏が終わる。
先生と一緒にいた日常が終わる。
それは長くて、短かった。
夏の思い出。
そう言えば、どこか切なくて、ほろ苦い記憶で終わる。
でもなんだろう。
それだけで、終わるなんて。
考えただけでも、胸が張り裂けそうだった。
「先生、お願いがあるの。」
「何?」
「最後に抱いて。」
勇気を振り絞った。
「最後って……」
「お願い。もう言わないから。」
溢れてくる涙を、何度も何度も拭いていると、後ろかららぎゅっと抱きしめられた。
「先生……」
「ホント、敵わんよ。」
そう言うと、先生は私を抱き上げると、ベッドに連れて行ってくれた。
