
この夏、君に溺れた
第3章 先生の部屋へ居候
「何でもない……ただ………」
「ただ?」
そっと先生の胸元に、忍び込んだ。
「今夜はずっと、先生の傍にいられるなぁって……」
「芽依……」
額にチュっと口付けを貰って、私は夢の中にいるようだった。
いつの間にかスーッと寝息を立てる先生。
一年前。
先生が産休の先生の代わりに、教壇に立った時。
実はその前に、先生と顔を合わせていた。
朝、登校すると下駄箱の前で、スーツを着た人がウロウロしていた。
『こちらに何かご用ですか?』
話しかけた私に、先生は近付いてきた。
『今日から産休代理でお世話になる者なんですが……』
『先生なんですか?』
私の質問に、一瞬戸惑っていたっけ。
『ええ、まあ……』
『でしたら、職員用玄関はあちらです。』
私が指さすと、先生は満面の笑顔で、“ありがとう”と言ってくれた。
ねえ、先生。
あれが私達の出会いだったって、覚えているかな。
「ただ?」
そっと先生の胸元に、忍び込んだ。
「今夜はずっと、先生の傍にいられるなぁって……」
「芽依……」
額にチュっと口付けを貰って、私は夢の中にいるようだった。
いつの間にかスーッと寝息を立てる先生。
一年前。
先生が産休の先生の代わりに、教壇に立った時。
実はその前に、先生と顔を合わせていた。
朝、登校すると下駄箱の前で、スーツを着た人がウロウロしていた。
『こちらに何かご用ですか?』
話しかけた私に、先生は近付いてきた。
『今日から産休代理でお世話になる者なんですが……』
『先生なんですか?』
私の質問に、一瞬戸惑っていたっけ。
『ええ、まあ……』
『でしたら、職員用玄関はあちらです。』
私が指さすと、先生は満面の笑顔で、“ありがとう”と言ってくれた。
ねえ、先生。
あれが私達の出会いだったって、覚えているかな。
