双龍の嫁
第4章 双龍の嫁
さらにわたしの官能を引き出そうと、もしくは夫の欲望でもって触れられるたびに、つんと尖って鋭利な快楽が胸から下腹、それから膣の入り口まで通り抜け、そこがひくりひくりとうごめくのが分かりました。
同時に体内で色めきたつ、彼らのしるしたち。
夫が昂り、わたしが欲しがりはじめた証拠だと思いました。
手で自らの口元を覆っているのにも関わらず、既にわたしは媚びるような、甘ったるい女の声を洩らし続けています。
「あっ…んは……ああ…」
肩から着物が外れ、はらと頼りなく二の腕にすべり落ちました。
その時にこくり、と唾を飲む音が聞こましたが、どちらの夫のものなのかは分かりません。
見られている、そんな羞恥に閉じていた目を細く開いて視界を下ろすと、わたしの胸元からはいやらしく様相を変えた、片方の乳房が完全にこぼれていました。
そしてもう片方も、再び同じように男の手で愛撫を加えられようとするところです。
すくいあげられた時に、彼の手につつまれた乳房がその頭を覗かせ、また着物の中へと隠れては再び露わになります。
「お前の乳首は昂ると濃い桜色に変わるんだね……下の花弁と同じに。 蕾のような美しさだ」
「全く、目に毒というか薬というか……もう頬が染まって潤んでいるな。 沙耶、私もお前に触れるぞ」
風龍がわたしの前に移動し、熟している方の──────左の乳房に手を伸ばしました。
二本の指先が尖った乳首を、繊細に動きを加えた指先が、胸の中へ強く押し込みます。
「あんん……ダメえ…っ……」
もしも立っていたなら、わたしは膝から崩れ落ちているに違いありません。