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双龍の嫁

第4章 双龍の嫁


それは男性特有の粗雑な動作ではなく、あくまで繊細な動きでした。

手からこぼれた乳房の皮膚を指に沿わせて、柔らかさを楽しむようにその先で押したり、そのままそれがつつ、と脇に向かって円を描いたり。

下から掬われた乳房を指先に乗せ、徐々に長い指が扇上に広がります。

それが胸の中央に向かい、彼の指の付け根にわたしの乳首が触れました。

触れて、そのまま揉みこんでいきます。

すると、わたしの乳房を握った時に、乳首が指の股の間挟み込まれるのです。


そして乳輪を擦りながら圧迫から解放され、するとまた今度は、ちいさく乳首を挟んで押し上げました。

強弱をつけて、それを繰り返されます。

やがて乳首は硬く膨らみ、軽く胸を揉まれただけできつい刺激を受けるようになってきました。


「手にしっとりと吸い付く肌だ。 こうしていくら触っていても飽きない」


そこが恥ずかしく尖り、頃合いかと思ったのか夫の二つの指先がそれをやさしくつまみました。
豆腐かなにかを崩さずにそうするような、そんな強さです。


「ぁあっ……あっ」


時おりくい、とそれを少しだけ引き、その時だけ指の腹同士で乳首をしごくように刺激します。

それを止めてほしくなくて、わたしはつい口に出してしまいました。


「あぁん、……気、持ちいい……です…はあ」


「私も気持ちがいいよ」


わき上がっては波紋のように広がろうとする切ない感覚を、そこにかき集めたようでした。
わたしを見詰める二人の視線───────……そんなものを肌に感じながら、もっと触れて欲しいなどと感じるのは、ふしだらなことでしょうか。



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