双龍の嫁
第4章 双龍の嫁
「そ……うなの…ですか?」
「そうだよ。 だからこそその子は私たち全てから祝われ、この地に歓びをもたらす。 今度こそ、大切に大切にお前とこの子を守らなければね」
水龍がそう言いながら、今度は包皮にくるまれた陰核にもう片方の指を添わせました。
「あん…そこ……は」
彼の指先が一度蜜口に浸り、ぬめりを移したあとに包皮ごと弧を描いていきます。
水龍の愛撫はいつも繊細で優しく、蕩けるという言葉がぴったりと当てはまるものです。
けれども開かれているせいか、早々に顔を出しかけた陰核が時おり直接と彼の皮膚に触れては撫でられるので、そのたびにわたしの膝がビクリと揺れました。
「あっ…あぁ…ぁあん……はぁ…」
「もう堅くしこってきたかな。 だけど沙耶。 風龍が戻るまで、もう少し我慢しようか?」
「……はぁ……あん…」
そんな風にやんわり言葉で制されるだけですが、わたしは素直に言うことをききます。
彼の指が相変わらずにわたしの花芽を撫でているのにもかかわらずです。
もしかして、わたしの体に埋められているしるしが、わたしを作り変えてしまったのかもしれません。
彼らと過ごして約一年の歳月の間に。
……そんなことをたまに思います。