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騎士様は私のボディーガード

第8章 騎士様、行かないで!

だからシリウスはあんなに……
あんなにたくさん、私を愛してくれたんだ……


別れの時がわかってたからっ……



「ミオ……」



シリウスは両手で私の頬を優しく包み込む。



「俺が守りたいのはただ一人、ミオだけだ」

「……っ……」



シリウスは青い瞳でまっすぐ私を見つめると、優しく唇を重ねた。



「……シリ……ウスっ……」

「いつか──いつか必ず、お前のもとに戻ってくる。だからそれまで、信じて待っててほしい」



私はシリウスの言葉に驚く。



別れを……
別れの言葉を言われるのかと思った。


でもシリウスは……


待ってくれって……


必ず戻ってくるって……




「ウラユが言ってただろ、きっとまた会えるって。だから俺もそれに賭けてみようと思ったんだ」



──大丈夫、きっとまた会えるよ!──



ウラユ……
ありがとうっ……



私、あなたのおかげで、また希望を持って生きていけるよっ……




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