騎士様は私のボディーガード
第2章 騎士様、居候します!?
結局、穴は消えてしまった。
壁を触ってみても、穴があった形跡はなくなっている。
さっきまでのことは夢だと思いたい。
でも部屋の中はめちゃくちゃだし、コスプレ男はまだいるし……それに何よりあの乱闘のせいで警察が来る事態となってしまった。
「あなたの部屋から尋常じゃない物音や叫び声が聞こえてきたと通報があったのですが」
「え、えっと……」
たぶん通報したのは、隣の部屋の人だ。
あれだけ騒いでたら無理もないだろう。
「失礼ですが、一人暮らしですか?」
「あ、えっとその……」
正直に話してコスプレ男を連れてってもらえばいい───そう思ったのに、なぜだか言い出すことができない。
「ん? 君それ……血じゃないのか?」
「えっ……」
「首のところ」
私は玄関の靴箱の上に置いてある小さな鏡を取って、自分の首元を見た。
壁を触ってみても、穴があった形跡はなくなっている。
さっきまでのことは夢だと思いたい。
でも部屋の中はめちゃくちゃだし、コスプレ男はまだいるし……それに何よりあの乱闘のせいで警察が来る事態となってしまった。
「あなたの部屋から尋常じゃない物音や叫び声が聞こえてきたと通報があったのですが」
「え、えっと……」
たぶん通報したのは、隣の部屋の人だ。
あれだけ騒いでたら無理もないだろう。
「失礼ですが、一人暮らしですか?」
「あ、えっとその……」
正直に話してコスプレ男を連れてってもらえばいい───そう思ったのに、なぜだか言い出すことができない。
「ん? 君それ……血じゃないのか?」
「えっ……」
「首のところ」
私は玄関の靴箱の上に置いてある小さな鏡を取って、自分の首元を見た。