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騎士様は私のボディーガード

第11章 騎士様、ボディーガードです!

「……大丈夫ですか」



車に乗り込んで少し走り出してから、朝比奈さんが声をかけてくれた。



「……怖かったですっ……」



私は鞄を抱きしめながら肩を震わせた。



「……朝比奈さんが来てくれなかったら、今頃どうなってたか……」



考えたらゾッとした。
今度こそ犯されていたかもしれない。



「間に合って良かったです。やはりあなたが心配で、念のため見にきたのですよ。シリウスから美桜さんの職場の場所は聞いていましたので」

「……そうだったんですか……心配してくださりありがとうございますっ……」



まだ手が震えてる。
右手首には伊藤さんに掴まれた跡が強く残っていた。



「……っ……」



こんな風になってはもう、怖くて会社には行けない。私一人では解決できない。



「朝比奈さん………相談に乗ってもらってもいいですか?」

「ええ、そのつもりです。では一度、警備会社に行きましょうか」



朝比奈さんは方向転換すると、車を走らせた。




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