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騎士様は私のボディーガード

第12章 騎士様、再会ですか?

「おはよ」



次の日会社に行くと、初めて広瀬さんから挨拶された。



「お、おはようございますっ……」

「退職願、持ってきた?」

「あ、はい。昨日書きました」



一応持ってきたけど……このまま出していいのか悩む。



「私も出すから、あとで一緒に社長のところに行くわよ」

「えっ、広瀬さんも辞めるんですか!?」

「しっ! 声大きい」

「あっ……」



私は慌てて手で口を塞いだ。



「昨日、祐司をお持ち帰りしたの」

「えっ……」

「なんて冗談よ。ちょっと胸を借りただけ。泣いたらスッキリしたわ」

「広瀬さん……」

「ずっと平気だと思ってたけど、相当ストレスたまってたみたい……。あんたにもきつく当たったりしたし……その……」



広瀬さんは唇を尖らせてモゴモゴ言ってる。



「なんですか? 広瀬さん」

「な、なんでもないわよ! ごめんねって言いたかったの!」



広瀬さんは顔を真っ赤にして机に座った。
なぜか私はそんな広瀬さんが可愛く見えた。



「ふふ、素直じゃないですね、広瀬さんは」

「はあ? 言うわね、あんた」



私と広瀬さんは顔を見合わせてフフッと笑いあった。




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