騎士様は私のボディーガード
第14章 騎士様、私の両親を紹介します
すごく嫌な言い方……。
明らかにお父さんが気にすることをわかって言ってくる酒井さんに、腹わたが煮え繰り返そうになった。
でもお父さんは怒るわけでもなく、黙って話を聞いている。
「そうか……じゃあ、美沙は今幸せなんだな」
お父さんは自分に背を向けて座っているお母さんに問いかける。
「……ええ、私は幸せよ」
お母さんは少し間を置いた後、そう答えた。
そっか……
お母さんにとっては、酒井さんはやっぱり大切な人なんだね……
「でも、再婚する気はないわ。今までも、これからも、自分のことは自分でやっていく。酒井くんに金銭的援助をしてもらうつもりもないから」
「はっ?」
お母さんの言葉に、真っ先に酒井さんが反応する。私もてっきり再婚するものだと思ってたから、目を丸くした。
「だから、美桜。あなたはあなたで頑張りなさい」
「えっ……じゃあ、一人暮らしは……」
「続けていいわよ。ただし、正月くらいは顔を出すこと」
「……お母さんっ……」
もしかして、お母さん……
私と酒井さんを会わせないために?
私が酒井さんのこと苦手なの、わかってくれたんだ……
明らかにお父さんが気にすることをわかって言ってくる酒井さんに、腹わたが煮え繰り返そうになった。
でもお父さんは怒るわけでもなく、黙って話を聞いている。
「そうか……じゃあ、美沙は今幸せなんだな」
お父さんは自分に背を向けて座っているお母さんに問いかける。
「……ええ、私は幸せよ」
お母さんは少し間を置いた後、そう答えた。
そっか……
お母さんにとっては、酒井さんはやっぱり大切な人なんだね……
「でも、再婚する気はないわ。今までも、これからも、自分のことは自分でやっていく。酒井くんに金銭的援助をしてもらうつもりもないから」
「はっ?」
お母さんの言葉に、真っ先に酒井さんが反応する。私もてっきり再婚するものだと思ってたから、目を丸くした。
「だから、美桜。あなたはあなたで頑張りなさい」
「えっ……じゃあ、一人暮らしは……」
「続けていいわよ。ただし、正月くらいは顔を出すこと」
「……お母さんっ……」
もしかして、お母さん……
私と酒井さんを会わせないために?
私が酒井さんのこと苦手なの、わかってくれたんだ……