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騎士様は私のボディーガード

第16章 騎士様、詳しく説明してください!

「待て。商人にしてはやけに荷物が少ないな。その中にある物は本当に靴だけか?」

「……っでやああっ!」



次の瞬間、商人のおじさんが袋の中からナイフを取り出して振り回した。



「きゃあああっ!」



刺される!と思った瞬間、雷光がおじさんの身体を貫いた。
おじさんは白目を向いて倒れてしまう。



「……うそっ……死んだの?」

「気を失ってるだけだ」



とっさにシリウスが魔法を使ったらしい。
おかげで助かったけど、どうしていきなり私たちを襲ってきたんだろう。



「ここも治安が悪くなってきたな。……いや、俺たちを狙っての犯行か?」



その時、後ろから走ってきた馬車が私たちの横で止まった。



「こんな所で魔法を使って、一体何事ですの!?」



馬車の窓から顔を出したのは、派手なドレスを着た綺麗な女性だった。



「あら、シリウス様、あなたでしたのね」

「クリスティーヌ嬢」

「普段とは違った格好をしているからわからなかったわ。で、その娘は一体誰なのかしら?」



私はジロッとクリスティーヌという女性に睨まれた。



「俺の恋人だ」

「まっ! なんですって!? その薄汚れた女がシリウス様の恋人ですって!?」



し、失礼なっ……。




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