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お話の続きは異世界で

第8章 計算できないサムライと

「水かけたくらいでどうにかなる訳ゃないけどよぉ」

はーあ、と大きなため息を付かれてしまった。

「ごめんってば!」

謝りながらも、心の中で歯噛みする。

だってカエルが今やったのって、水爆弾みたいなやつだもん。

水を入れた風船を思いっきり投げ付けるやつ。

当たれば痛いけど、だからってどれほどの威力かって言われれば…

花はどこも傷んだ様子もなく、キィキィと音を立てて回っている。

うん。その程度だよ。

「…ったく!何だってんだい!?」

カエルは文句を言いながら、魔法で自分の服を乾かした。

便利だなぁ…

あんなに魔法を使いこなしてるのなら、パンダウサギさんに引け目を感じる事ないと思うのに。

すると、パンダウサギさんが咳払いをした。

「じゃあ、やっぱりアタシの出番~?」

え?

魔法で出来ない事でも、風使いなら出来るんだろうか?

振り向くと、パンダウサギさんがにっこり笑った。

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