テキストサイズ

お話の続きは異世界で

第8章 計算できないサムライと

どうして分かってもらえないんだろう?

「水に圧力をかけると刃物になるのよ!」

「圧力?」

「水に~?どうやるの~?」

「万力を使うのか?しかし水を圧してもこぼれ落ちるだけではないのか?」

マンリキって何ですか?

信さんの話が合っているのかどうかも分からない。

どう説明しようか悩んで…諦めのため息をついた。

駄目だ。

この世界に無いものを説明しても、理解なんかされない。

だったら…

「じゃあ、水を勢いよく茎の根本にぶつけて!思いっきりね!!」

カエルに依頼すると、今度は分かってくれたみたい。

ブツブツと何かを呟いて…

段々とカエルの右手の周りが青白く光り始めた。

「どりゃあっ!!」

掛け声と共に、カエルが右手を振り放つ。

それと同時に、バシャン!と水の弾ける音がした。

「……で?」

跳ね返った水しぶきでびしょ濡れになったカエルが聞いてくる。

「あ…ありがとう。…駄目…みたい、だね?」

へへっと乾いた笑いを浮かべると

ストーリーメニュー

TOPTOPへ