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お話の続きは異世界で

第9章 計算高いお姉さまは

「腕が動けばいいんでしょ~?」

「や、止め…あ、いや、胸が…」

信さんは何やら呟きながら顔を赤くした。

そんな信さんをパンダウサギさんは後ろから覗き込んで

「ん?どうしたのぉ?」

そう訊きながら、回した腕を狭めていって…

「うおぅっ!?」

ジタバタもがく信さんを逃がすまいと、パンダウサギさんは更にしがみついていく。

「ちょ…もうそろそろ離してあげれば…」

言いかけて…気付く。

あ。

パンダウサギさんの胸が。

信さんの背中に押し付けられてるから、形のいいおっぱいがぐにゅんと押し潰されてて…

…信さんってばそれで焦ってるの?

「ダサ…」

思わず口をついた言葉を、パンダウサギさんは聞き逃さなかったみたい。

長い耳をピロッと動かすと、こっちを向いた。

「ん?なあに?」

「ううん、何でも?」

別にどうって事もない話だし?

にっこり笑って、生ぬるい目で2人を眺めていると、カエルの呟きが聞こえた。

「やっべぇ…女、怖ぇなぁ」

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