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お話の続きは異世界で

第11章 故郷目指し、いざ行かん

ふわり、と風が舞った。

その風を受けて、薬草がキイキイと甲高い音を立てて回る。

「…では、参る」

信さんはそう言って一呼吸おくと、その場で足を開き、腰を落とした。

少しだけ前屈みの体勢で左手を鞘にかけると、やけにゆっくりした動作で刀の柄の部分を握る。

そして――

「ぅおりゃあっ!」

掛け声とともに抜刀して、薬草の茎を薙ぎ払った!

やった!

期待を込めて両手を握り締める。

…だけど

ガコン!!

鈍い音を立てて、刀が弾き返された!

「えぇっ!?」

「マジかよぉ!」

カエルも驚きの声を上げる。

固いのは理解してた。

でも信さんなら切れるって思ってた。

「もしかして…信さんでもダメなのかな…?」

思わず不安が口をついた。

信さんでもダメなら、どうしたらいいの…?

眉を寄せて信さんを見つめる。

そんな私の気持ちとは真逆で――

信さんは刀を見て、ニヤリと笑っていた。

「なるほどのぅ」

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