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お話の続きは異世界で

第1章 佐藤くんの小説を読んだら

ウサギ跳びみたいに膝を曲げて、ピョンと飛び跳ねると、空気を切り裂くように上昇していく。

見上げれば、ウサギの真っ白な毛皮に月の光が反射して、オーラのように輝いていた。

「あなた…モテるよね?」

ウサギの美醜はよく分からない。

分からないけど、間違いなくコイツは美形に違いない。

私の問いに、ウサギは上を向いていた顔をこちらに向けて

「おおらかと言うか、呑気と言うか…」

ため息を付いたあと、髭を震わせて笑う。

「ああ、物を知らないんですね」

「はぁ?」

「この状況は、決して楽しめるものではないのに」

ウサギが何を言っているのか理解できない。

「どうして?」

首を傾げた私に、ウサギは目を細めると

「こういう事です」

言うと同時に、パッと手を離された!

「へ?」

「では、またお会いできる日まで…」

途端に重力を受けた。

ウサギの姿がどんどん小さくなっていき…

私は凄まじい速度で下に――地上に堕ちていく!

「いやぁぁぁぁっっっ!!!!」

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