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お話の続きは異世界で

第1章 佐藤くんの小説を読んだら

上へ…つまり、空に向かって飛んでいる。

周りには何もない。

さっき見た月が、さっきより大きくて輝いて見える…気がする。

これは…もしかして

「私、死んだの?」

2階から落ちても痛くなかった。

痛みも感じないくらい、即死に近かったのかも。

「生きてますよ?今のところはね」

今のところ?

何か引っ掛かる言い方だなぁ。

だとしたら、どこに向かってるの?

周りをよく見てみれば、足下には摩天楼が広がっていた。

見慣れたビルのネオンサインは、文字が読めないほど小さい。

住宅の明かりもビーズのように小さくきらめいていて…

「キレイ…」

景色に感動して、うっとりと呟くと、ウサギがくくっと笑いをこぼした。

「怖くないのですね?」

「だって!こんな景色見たことないもん!」

スカイダイビングでもしない限り、こんな高さから地上を見るなんて出来ないだろう。

「凄い!うわぁ… 」

ウサギが空中でジャンプする。

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