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お話の続きは異世界で

第15章 賑やかな町を彩って

「さて、と」

舟を岸に着けて、カエルが一息ついた。

「これからどーすんだい?」

どうするって…

「ウサギが現れる…のを待つ?」

どうして私達をこの場所に連れてきたかも分からないから。

ウサギに聞くのが一番だとは思うよ?

だけど…

「いつ来るかどうかも分かんねーのに?」

「うーん…」

問題はそこなんだよね。

この町に住んでるって訳でもないだろうし。

聞き回って辿り着けるかって言われたら…期待はしない方がいいかも。

「とりあえず…降りてみる?」

いつまでも舟の上にいるのも落ち着かない。

下船の準備を始めていると

「あ!ちょっとちょっと!!」

甲高い声と共に、勢いよく近付いてきた女の子にビックリした!

「勝手に停めないでよね!」

そう言って舟を指差すのは…

肩までのサラサラストレートの金髪。

至るところにレースをあしらった、膝までの長さの黒色のワンピースを着ている。

白黒のボーダーのハイソックスに、踵の太いハイヒール。

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