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お話の続きは異世界で

第18章 脱がされるんじゃ堪らない

それから――

女の子は自分の意見を頑として貫いた。

そして、その結果……

「うおっ!?いててて…」

「ちょっと!?カエル、大丈夫!?」

私達は三輪車に牽引された台車に乗せられている。

傾きかけた台車は、揺れてバランスを崩すと転がりそうになる。

今もカエルが後ろにそっくり返り、慌てて背中を押した所だ。

「あーっ、全くよぉ…」

カエルが文句を呟くのも分かる。

決して道が悪い訳じゃない。

むしろ揺れるはずのない、舗装された道を走っている。

それなのに、ガタガタと横に揺れるのは――

「…コイツは人が乗る用のシロモンじゃねーんじゃねーのかい?」

台車の中は、フラットな板張りの床になっていて、座席も何もない。

そこにあぐらをかいていたカエルが、周りを見回して諦めの声を上げるから、私も頷いて応える。

「うん、どう見ても貨物だよね」

台車には幌がついていて、かろうじて日差しは遮られてる。

だからって快適かと聞かれたら――

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