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お話の続きは異世界で

第18章 脱がされるんじゃ堪らない

カエルの呆れ声が聞こえたけど、そんなの…仕方ないじゃん!

唇を尖らせてカエルに不満げな顔を見せれば、カエルはやれやれとばかりに肩をすくめてみせる。

そんな私達の様子に、男の人は少しだけ考え込むと、女の子に話しかけた。

「場所は…そうだな、レディ?」

レディ。

呼び掛けてるんだから、女の子の名前…なんだろうな。

でも…名前っぽく聞こえない。

呼称とか、愛称とか?

でも、何でわざわざそんな呼び掛けをしなきゃならないんだろう?

その呼び掛けに首を傾げてしまう。

すると、女の子は眉を寄せて不快感たっぷりに言った。

「あたし、行かないから」

「え?」

「アイツに会いたくないの」

うんざりと話す女の子に、男の人はやれやれと首を振ると

「アイツって…レディの親だろう?」

「でも!そうだけど!嫌なのよ!」

何があったって言うんだろう?

ぽかんとする私に、女の子は視線を落とすと呟いた。

「…会うたびに脱がされるんじゃ堪らないわよ」

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