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先生、俺が教えてあげる。キスも全部

第5章 人気者

ん…?

ツキリってなんだ?

意味がわからず頭の中でハテナになっていると、雪村先生が女子生徒に優しく微笑み言う。


「ありのままの君で佐伯君にぶつかっていけばいいと思うよ。応援してる。」

「…!ありがとうございます!頑張りますっ!」

「うん。また何かあったらいつでもおいで。」


そう雪村先生が言うと女子生徒はニコッと嬉しそうに笑って頷いた。

本当に…アイツのこと好きなんだなぁ。

しみじみ思っていれば、女子生徒は満足したのか椅子から立ち上がり丁寧にお礼を言って保健室から去って行った。


「…応援してあげたいですね。」

「そうだね〜。恋っていいなって話聞く度に思うよ。」

「そうですね。なんかほっこりしますよね。」


そう言うと、雪村先生は柔らかく「ふふ…」と笑って袋から出したおにぎりを手にする。

いきなり笑われてん?と首を傾げていれば、雪村先生はおにぎりを一口食べながら言う。


「いや、馬鹿にしたわけではないけど表現が可愛いなぁ〜って思って。」

「へ?そう…ですか?」

「うん。中々ほっこりとか言う人聞かないしキュンキュンするが多いじゃない?だからつい可愛いくて笑ちゃった。」


にこやかにそう言われ、俺は照れ臭くなって目線を外し頬を指先でポリポリと掻く。

初めて言われたけど…本当イケメンの笑顔は心臓に悪いよなぁ…。

女の子達の気持ちが少し分かるかも…。


「…雪村先生は今までキュンキュンした恋とかありますか?」

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