先生、俺が教えてあげる。キスも全部
第5章 人気者
雪村先生の言葉にハッと見てみれば、俯いていた女の子がこくりと頷いた。
具合いでも悪いのかな…?
「…うん、分かった。あ、佐藤先生、ごめんね。」
「あ!いえ、大丈夫ですよ。」
扉を閉めて雪村先生の元へと歩みを進めて、村瀬先生から頼まれていた紙袋を渡す。
「これ、村瀬先生からです。」
「ありがとう〜。」
「あの…この子大丈夫ですか?」
小さい声で雪村先生に問うと紙袋からおにぎりを出しチラッと女の子を見て口を開いた。
「あぁ…実はね、恋の相談を受けてたんだ。」
「…!」
「それも…佐藤先生のとこの生徒の事で。」
耳元でこっそりと言われ…俺のとこの生徒ってことは…
その中に好きな人が居るのか…と女の子に視線を向ければ、俯いていたはずの女の子が顔を上げていて俺と目が合うといきなり立ち上がった。
「あ、あのっ…!佐伯くんの担任の先生…ですよね?」
「え…?あ、あぁ…そうだけど…。」
「佐伯くん…彼女とか居たりします…か?」
照れくさそうに聞いてくる女子生徒。
まさか…好きな人って…佐伯か!?
「へ!?…居ないと思うけど…」
俺にあれだけ告白してきたりするから相手は居ないはず…。
「本当ですか!?良かった…。私…告白しようと思ってて…」
心底嬉しそうに、ホッと安堵する顔にドクンッと心臓が何故か音をたてる。
あ、この子…本気で…。
そう分かった瞬間、胸の奥がツキリと小さく痛んだ。
具合いでも悪いのかな…?
「…うん、分かった。あ、佐藤先生、ごめんね。」
「あ!いえ、大丈夫ですよ。」
扉を閉めて雪村先生の元へと歩みを進めて、村瀬先生から頼まれていた紙袋を渡す。
「これ、村瀬先生からです。」
「ありがとう〜。」
「あの…この子大丈夫ですか?」
小さい声で雪村先生に問うと紙袋からおにぎりを出しチラッと女の子を見て口を開いた。
「あぁ…実はね、恋の相談を受けてたんだ。」
「…!」
「それも…佐藤先生のとこの生徒の事で。」
耳元でこっそりと言われ…俺のとこの生徒ってことは…
その中に好きな人が居るのか…と女の子に視線を向ければ、俯いていたはずの女の子が顔を上げていて俺と目が合うといきなり立ち上がった。
「あ、あのっ…!佐伯くんの担任の先生…ですよね?」
「え…?あ、あぁ…そうだけど…。」
「佐伯くん…彼女とか居たりします…か?」
照れくさそうに聞いてくる女子生徒。
まさか…好きな人って…佐伯か!?
「へ!?…居ないと思うけど…」
俺にあれだけ告白してきたりするから相手は居ないはず…。
「本当ですか!?良かった…。私…告白しようと思ってて…」
心底嬉しそうに、ホッと安堵する顔にドクンッと心臓が何故か音をたてる。
あ、この子…本気で…。
そう分かった瞬間、胸の奥がツキリと小さく痛んだ。