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道久「どうぞ」

麻衣香「ありがとうございます」

道久「…」

麻衣香「あの、さっきから気になってる
事、聞いてもいいですか…」

道久「うん、何？」

麻衣香「名字の事なんですけど…」

道久「…」


二杯目を飲みながら
麻衣香は気になっていた事
何故、道久の名字が長谷川なのか聞いて
みた

すると意外な答えが…


麻衣香「えっ、違うんですか？」

道久「圭君と和真君は兄弟だけど、私は
母親が違う、腹違いでね」

麻衣香「腹違い…」

道久「腹違いだけど正真正銘、鬼崎健一
の子に間違いないから鬼崎を名乗っても
問題はないんだけど私は母の性を名乗り
たかったから母の性の長谷川を名乗らせ
てもらってるんだ」

麻衣香「…」

道久「それに学校内に鬼崎の性が三人も
いたら目立つでしょう？」

麻衣香「あ、まあ、そうですね…」

道久「だから余計にね」

麻衣香「…」


鬼崎家の三人の息子
圭と和真は兄弟だが道久は違う

だけど実の兄弟である圭と和真は良好な
感じはせず三人共に
距離感があり
溝がある

そんな気がした…


麻衣香「…」