がーるず・らぶ2 ラブ・スイッチ
第4章 私の、戦い(お預けと戦う私(苦笑))
「・・・そういう、貴女はどうなのよ、雫…」
違う意味で言っちゃあいけない事がある。
でも、恋愛モード中で頭のネジが何本か緩んでしまっていた私は、つい、話し出してしまったのだ。
彼女…雫の恋愛事情……。
私は彼女の親友として長く彼女の側にいるけれど、この子の浮いた話は今まで聞いたことが無いんだよね……。
親友として、認められていないからなのか、それとも、実は彼と仲良くよろしくコソコソとヤッているのか。
どっちにしても、私には面白くない。
この際、1つでもそんな話を聞き出してからでないと、こっちの気持ちを話すわけにはいかなくなっちゃったのだ。
私だって、意地くらい、あるんだからね。
「え?わたし??」
今度は雫が目をパチクリさせながら私を見つめてきた。
「そう。私、雫の惚れた腫れたな話は知らない。ずーっと一緒にいるはずなのに、よ?
コレっておかしくない??」
いつになく強めの視線で彼女を見るが、雫は動じないままきょとん、としている。
「そ……そうだっけ?」
「そうなの!聞いた事、ないのっ!」
矢継ぎ早に切り返した私に、う〜ん……と、考え込むようなポーズを取りながら下を見る彼女……。
あまり考えないような感じに見えるけど、この子の場合はこういう時ほど頭が回っていたりするのは、長い付き合いだから知っている。
「あ〜…確かに……私のそんな話はした事無いかぁ〜…。
ごめんね~?別に話したくなくて話さなかった訳じゃ、ないんだよ〜」
てへっ☆と舌を出しながら自分の頭をぺちっ★と叩いた雫は、おちゃらけた台詞やポーズとは真逆の雰囲気を急に醸し出した。
(……あれ?なに??この雰囲気……)
長く一緒にいても、こんな感じのこの子には出逢ったことが無い。
いつもふわっ…としていて、軽い感じ。
……それが今は……妙に色気を感じられる雰囲気に変わったのだ。