がーるず・らぶ2 ラブ・スイッチ
第5章 私と彼女の「想い」
・・・・・。
な、なん???
なんなん??
え、と。ちょっとまって。
わたし、あたまがまだまわってない。
「私ね?ちっちゃい頃からず〜〜〜〜っと、ずぅう〜〜〜〜〜っと!杏奈ちゃんが、好きなの。
だから、何時も側にいて杏奈ちゃんだけを見てた。
・・・今まで、好きな人ができたよ〜とか、聞いた事無いでしょ?そりゃあそうよ。私は貴女だけしか見ていなかったんだもの」
あっけにとられてただただ口をパクパクさせることしか出来ない私を置いてけぼりにして、彼女は話を進めていく。
「今までず〜っと杏奈ちゃんの恋バナ聞いて、どんだけヤキモチ焼いたと思う?
貴女の恋の多さに私、閉口しちゃったこともあったんだよ?どうして気がついてくれないんだろうって、腹が立ったことだってあるんだから!」
私の目の奥を覗き込むように更に強い視線で私を見つめながらまくし立てる雫に、私は呆然とするしか無かった。
「さっき駅前で恋バナしてみろって煽られた時、こうなったらもう、ぜ〜〜〜んぶぶちまけちゃおうっ!て決意したんだぁ★
杏奈ちゃんのびっくり顔が最後に見られて、キスも出来て、もう、スッキリ出来たから後はどうなったっていい」
・・・・・。
つまり、だ。
私は、ただ、バカみたいなガマンをしていた…ってことにならないかい?!
「・・・しずくぅ〜〜……アンタって、娘は」
ずっと我慢してきた自分に無性に腹が立ってきた。
そして、同時に・・・
じわじわっと違うものが胸の中に湧き上がってくる。
コレは・・・。
「だぁ〜れが、これで終わりにするって言ったのよ?!勝手に自己満足してるんじゃないわよっ!!言いたいことがあるのは貴女だけじゃあ、無いんだかんねっ!!」
彼女が予想していたのと多分微妙なズレ方で言葉を荒くしている私を見た雫は、大きな目をさらに大きくして戸惑っているようだったけど。
そんなことには構うこと無く、私は自分の言いたいことを吐き出した。
「私がいま好きなのは貴女なのよっ!大好きなんだからああぁっ!!」
戸惑う彼女の首元にガッチリ掴まった私は、その勢いで彼女の唇に自分の唇を重ねてすぐに離すと抱きついたまま囁いた。
「・・・ずっと、我慢してたんだからぁ〜…」