機動戦士ガンダム~サマーバケーション~
第2章 夏の出会い
0080初めにジオン公国と地球連邦政府の間に終戦協定が結ばれて戦争は一応の終結を見せた。
だが、連邦政府の放漫な政治への不満、ジオン再興を目論む残党たちの暗躍などの理由によって各地では歴史に刻まれない程度の小競合いが続いていて、本当の平和が訪れたとはいえない不安な世界が続いていた。
0081夏。カリン島には戦争で家や親を失った子供たちが流れ着いて自給自足の生活をしていた。
自給自足だから満足のいく暮らしはできないが、それでも弱い者同士助け合って楽しく暮らしていた。
そんなカリン島の近くで、撃墜されたモビルアーマーを修理している男がいた。ジオンから亡命して行く当てもない旅を続けているカイトである。
旅を続けるための移動手段にしているモビルアーマーを修理しているのだが、いまいち上手くいかない。
カイトが少しイラついていると爆音をあげてバイクが近づいてきた。
「へ~、面白そうなことやってんな。直るのかい?」
興味津々な様子でカイトの了解も得ずに勝手に修理を手伝い出したこの男は、やはり戦争後に軍を抜けて当てもない旅を続けているヒロミである。
盗んだバイクも燃料がなくなる寸前だし、あわよくば自分もモビルアーマーに乗せてもらおうと勝手に修理を手伝い出したのだ。
メカの構造とかをきちんと把握して慎重に作業をするカイトとは反対にヒロミは思いつきと直感で次々とメカをいじっていく。
「なんてガサツな作業だ。設計を理解してきちんと仕事ができないのか」
「キミも細かい男だね~。あまり細かいことを言ってると女のコにモテないぜ」
ヒロミは悪びれることもなくウインクをしてガサツに機械をいじる。しかし、きちんと動くようになっていく。勘がいいのか天才なのか・・カイトはため息を吐いてヒロミの作業を見守った。
そして、作業はメインエンジンの修理のみになった。カイトの理論的にもヒロミの勘的にも完璧に直したはずなのにメインエンジンは始動しない。
カイトは冷静に機械を分析し始めたが、ヒロミはあちこちを蹴ったり、ハンマーで叩いたりしている。
「お、おいっ、乱暴にするな」
「大丈夫だって、旧世紀から伝わる秘伝の方法なんだから」
だが、連邦政府の放漫な政治への不満、ジオン再興を目論む残党たちの暗躍などの理由によって各地では歴史に刻まれない程度の小競合いが続いていて、本当の平和が訪れたとはいえない不安な世界が続いていた。
0081夏。カリン島には戦争で家や親を失った子供たちが流れ着いて自給自足の生活をしていた。
自給自足だから満足のいく暮らしはできないが、それでも弱い者同士助け合って楽しく暮らしていた。
そんなカリン島の近くで、撃墜されたモビルアーマーを修理している男がいた。ジオンから亡命して行く当てもない旅を続けているカイトである。
旅を続けるための移動手段にしているモビルアーマーを修理しているのだが、いまいち上手くいかない。
カイトが少しイラついていると爆音をあげてバイクが近づいてきた。
「へ~、面白そうなことやってんな。直るのかい?」
興味津々な様子でカイトの了解も得ずに勝手に修理を手伝い出したこの男は、やはり戦争後に軍を抜けて当てもない旅を続けているヒロミである。
盗んだバイクも燃料がなくなる寸前だし、あわよくば自分もモビルアーマーに乗せてもらおうと勝手に修理を手伝い出したのだ。
メカの構造とかをきちんと把握して慎重に作業をするカイトとは反対にヒロミは思いつきと直感で次々とメカをいじっていく。
「なんてガサツな作業だ。設計を理解してきちんと仕事ができないのか」
「キミも細かい男だね~。あまり細かいことを言ってると女のコにモテないぜ」
ヒロミは悪びれることもなくウインクをしてガサツに機械をいじる。しかし、きちんと動くようになっていく。勘がいいのか天才なのか・・カイトはため息を吐いてヒロミの作業を見守った。
そして、作業はメインエンジンの修理のみになった。カイトの理論的にもヒロミの勘的にも完璧に直したはずなのにメインエンジンは始動しない。
カイトは冷静に機械を分析し始めたが、ヒロミはあちこちを蹴ったり、ハンマーで叩いたりしている。
「お、おいっ、乱暴にするな」
「大丈夫だって、旧世紀から伝わる秘伝の方法なんだから」