扉を開けて AN
第6章 優しさが辛い
あっさり潤くんに気づかれてるんだから
完璧には程遠いと思うんだけど
可哀想だからツッコむのはやめておこう
そもそも、何で まーくんが俺たちの後を
つけて来たのかわかんないし、
潤くんがそれに気付きながらも黙っていた意味も
全くわかんない
どういう事?って2人を交互に見つめても
潤くんは そっちに訊きな、って感じで
まーくんを顎で指すだけ
そのうちに、ご主人様に叱られた大型犬みたいに
しょぼくれたまーくんが 小さな声で謝ってきた
「ニノちゃん、ごめん・・・」
「・・・あ・・いや・・・。でもどうして・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」