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電脳倶楽部の女の子たちとの夏

第2章 夏

「渡部もなにか考えてくれよ」

 先輩の白鳥こずえが敦也に言った。

「そうは言いましても……」

「お兄ちゃん、なにか無いのぉ?」

 加奈にも聞かれる。

「すぐには出てこないよ」

 しばらく考えるも、結果は同じ。

「仕方ないわねー」

 久遠がため息をつく。

「久遠も考えてくれよ」

「あの、私も……考えます」

 小都音ちゃんが助け船を出してくれる。

「ありがとう」

 今は夏だ。夏と言ったら……

「祭りは?」

「お祭り?」

「準備が大変そう」

「でも、面白そう」

 こずえは唸るが、他の女子からは賛成の声が上がった。

「とりあえず、先生にも相談してみよう」

 こずえが頷いて言った。

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