冬のニオイ
第5章 リフレイン
【潤side】
「ん……ふっ……」
あ、イマ俺、あの大野さんとキスしてる、って思って。
この先の行為への期待で、もうそれしか考えられなくなり、シャツのボタンを次々と外した。
中に着てたTシャツも万歳させて脱がせて。
「さむ……さむいよ……んっ……」
「今、あっためてあげる」
キスしたままでベルトを外すと、ウエストを滑ってスラックスが下にスルッと落ちて。
抱きしめた腰の細さに驚く。
「んん……あふっ……」
自分もどんどん脱ぎながら、二人でベッドへ移動した。
明かりを点けるのももどかしく、ベッドサイドの照明パネルをいい加減に操作して。
なんとか表情が見えるくらいのライトを点けた。
行為の一部始終を記憶してるわけじゃないけど、キスしたときの嬉しい気持ちはハッキリ残ってる。
薄暗い部屋の中で俺たちのキスの音しか聞こえなくて。
ずっと、いいなと思ってた人(男)とキスしてるのが、信じられなかった。
まさかこんなチャンスが巡って来るなんて、夢じゃないだろうかと思った。
舌を絡ませたまま下着を脱がせて、指で先端が濡れてるのを確かめた時の喜び。
「あっ……あん……」
くるくると撫でてやると喘ぎ声を漏らすから、ああ、ホントに男相手でも大丈夫な人なんだ、って嬉しかった。
もっとも、もしも嫌がられてても、ここまできたら俺だってもう止められない。
唇を離して真上から見下ろした時の、ぼんやりとした表情と潤んだ瞳。
濡れた半開きの唇もたまんなくエロティックで。
心の底から、この人が欲しいと思った。
「大野さん」
ぽやんとしたまま俺を見つめてる。
出来るだけ誠実に聴こえるよう、心を込めて言った。
「ずっと好きでした」
理解してるのかどうか、表情に変化がなくて、もう一回言う。
「大野さん、俺、あなたが好きなんです。
あなたを抱けるなんて、夢みたいだ」
嬉しくて、信じられなくて、声が震えた。
大野さんは俺をぽやっとした顔のまま見てて。
それから、ふっ、と笑ったんだ。
「まつもとくん」
「はい。潤って呼んでください」
「じゅんくん」
「潤」
「んふふっ、じゅん。
オイラのことなんか誰も好きじゃないよ?」
あどけなく笑って言われた。
「ん……ふっ……」
あ、イマ俺、あの大野さんとキスしてる、って思って。
この先の行為への期待で、もうそれしか考えられなくなり、シャツのボタンを次々と外した。
中に着てたTシャツも万歳させて脱がせて。
「さむ……さむいよ……んっ……」
「今、あっためてあげる」
キスしたままでベルトを外すと、ウエストを滑ってスラックスが下にスルッと落ちて。
抱きしめた腰の細さに驚く。
「んん……あふっ……」
自分もどんどん脱ぎながら、二人でベッドへ移動した。
明かりを点けるのももどかしく、ベッドサイドの照明パネルをいい加減に操作して。
なんとか表情が見えるくらいのライトを点けた。
行為の一部始終を記憶してるわけじゃないけど、キスしたときの嬉しい気持ちはハッキリ残ってる。
薄暗い部屋の中で俺たちのキスの音しか聞こえなくて。
ずっと、いいなと思ってた人(男)とキスしてるのが、信じられなかった。
まさかこんなチャンスが巡って来るなんて、夢じゃないだろうかと思った。
舌を絡ませたまま下着を脱がせて、指で先端が濡れてるのを確かめた時の喜び。
「あっ……あん……」
くるくると撫でてやると喘ぎ声を漏らすから、ああ、ホントに男相手でも大丈夫な人なんだ、って嬉しかった。
もっとも、もしも嫌がられてても、ここまできたら俺だってもう止められない。
唇を離して真上から見下ろした時の、ぼんやりとした表情と潤んだ瞳。
濡れた半開きの唇もたまんなくエロティックで。
心の底から、この人が欲しいと思った。
「大野さん」
ぽやんとしたまま俺を見つめてる。
出来るだけ誠実に聴こえるよう、心を込めて言った。
「ずっと好きでした」
理解してるのかどうか、表情に変化がなくて、もう一回言う。
「大野さん、俺、あなたが好きなんです。
あなたを抱けるなんて、夢みたいだ」
嬉しくて、信じられなくて、声が震えた。
大野さんは俺をぽやっとした顔のまま見てて。
それから、ふっ、と笑ったんだ。
「まつもとくん」
「はい。潤って呼んでください」
「じゅんくん」
「潤」
「んふふっ、じゅん。
オイラのことなんか誰も好きじゃないよ?」
あどけなく笑って言われた。