
刑事とJK
第20章 夏祭り
祭の日なのに、町中は静かだった
『……楽しかった』
「…まあまあだな」
そう言うと、斉藤はゆうひの手を握った
えっ…?///
そのまま道を歩く
ダメ…心臓が…めちゃくちゃドキドキしてるよ…///
斉藤は黙ったまま前を歩く
なんで…こんな急に、手を繋いでくれるの…?///
「その格好は…似合っ…てる…し…///」
斉藤はゆうひとは反対を向いてしゃべった
手を握る力が強くなる
『…斉藤も、甚平着てほしかった…///』
「オレは着ねぇよ」
『じゃーまさきに着せとこっかな(笑)』
「こいつはジンギス!!」
むきになって斉藤はゆうひの方を向いた
「…ぁ……///」
『…?』
「何もねぇ…///」
オレ…今、何考えてんだ…?
すげえ、キスしたい…とか…///
斉藤は繋いでいない方の手で自分の顔をひっぱたいた
ものすごく高い音が町中に木霊する
突然の斉藤の行動に、ゆうひは呆然とした
『ど、…どうしたの…?』
「ん、なんでもねぇ!!///」
ゆうひのマンションが見えてきた
一歩進むたびに寂しくなってくる
マンションの前まで来た
『それじゃ、ありがとうわざわざ///』
ゆうひはパッと手を放した
「ああ、じゃあな…///」
『うん///』
ゆうひがエレベーターのボタンを押そうとしたとき
斉藤はその手を取った
『…っ///』
「あ…
わりぃ、あの…おやすみ///」
『うん、おやすみ///』
斉藤は名残惜しそうに手を放した
