
刑事とJK
第26章 副担任
「ふぅ…」
昼休み
斉藤は、職員室の自分の席に座った
「生徒たちに大人気ですね、斉藤先生」
斉藤はその声に反応して横を見た
音楽教師の井淵浩子(イブチ ヒロコ)だった
「あ、いえ…井淵先生…でしたっけ?」
「はい、もう名前を覚えてくださったんですか?」
井淵は手を合わせてうふふっと笑った
覚えるも何も、あんたがストーカー調査の依頼人だろーが
「いや、井淵先生はお綺麗なんで」
「やだ斉藤先生ったら///」
井淵浩子(30)は、確かに美人であった
とりあえず、この学校の教員の中では1番だ。
「斉藤先生、よかったら一緒にお食事しません?」
井淵は弁当を持って来た
と言っても、井淵の席は斉藤の隣だったので、どちらかと言うと取り出したと表現した方が正しい
「あ…すいやせん、今から教室に戻って生徒に勉強教えるんで…」
「そうですか…
熱心なんですね」
「オレなんて全然っ」
斉藤はハハハと笑って職員室から出た
扉を閉め、振り向くとゆうひがいた
「あっ…」
ゆうひはニコーっと笑って
『斉藤先生、ちょっと勉強教えてください♪』
と言って、斉藤を中庭に連れていった
誰もいないか確認して、ゆうひは話を切り出した
『で、何してんの?』
「教師。」
『刑事の仕事?』
斉藤はしーっと口の前で人差し指を立てた
「誰か聞いてたらどうすんだ」
声を小さくして言った
『ストーカー犯人探しって、何してんの?』
ゆうひは訳を聞けるまで断固として動こうとしなかったので、斉藤は説明した
「…昨日のことだ…――――」
