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刑事とJK

第35章 VS


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「…問題は暗証番号なんだよなー…」



『10桁をあてずっぽうってのも難しいしね』



今日は斉藤は、公園でゆうひに本郷たちの件を相談していた




「どーしたら聞き出せんのかなー…?」


『拷問しちゃえ』


「馬鹿か」



『うーん…』



ゆうひは手に顎を乗せた


斉藤も考え込む




『ねぇ、その人女好きなんだよね?』



「ああ、たぶんな」



『あたし聞いてあげよっか?』


「ぜってぇダメだ!!!!」



斉藤は怒鳴った



『…え?』



「そんな危ねぇこと、させられるわけねぇだろ!!!」



『うう…ごめん…』


ゆうひは頭を垂れた


『何か…役に立ちたいなーって思って…』


「ありがとな…
気持ちだけで充分だ」



斉藤はゆうひの頭を抱き寄せた


『…うん///』





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しかし、その日から本郷や田沼は、毎日のように斉藤の仕事部屋に訪れるようになった



「早く荷物をまとめて出ていけ」


これはもうお決まりのセリフになってしまった



「お引き取り、くーだーさーいー」


斉藤は毎回こうやって、本郷たちに出ていくように言う







「先輩~、あの人たちのしっぽ、まだ掴めないんすかー?」



シゲはストレスが溜まってきて、前よりげっそりしている


「なかなか見つかんねぇな…」


斉藤はイスを前後に揺らす



あの金庫さえ開きゃあ、解決できるだろうによ…




すると、藤野が扉を開け、顔だけ中に入れた



「斉藤ー、ゆうひちゃん来たぞ~」



「ゆうひ?」



「ゆうひちゃん!!///」

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