
刑事とJK
第8章 美人女医
「はぁい、これで完璧…じゃないわね、あなたそれひどい熱よ」
津森は真剣な顔をした
キリッとした表情は凛としている
「熱なんてねぇって」
「どの口が言ってるのかしら」
津森はドンッと斉藤を押した
斉藤は足をもつらせ、シリモチをついた
「ほら、フラフラじゃないの
あなたが風邪をひくなんて珍しいわね」
そこにシゲが口を挟んだ
「やっぱり昨日雨でびしょびしょになったからですよ」
え…?
昨日の雨で…?
「違うっつってんだろ!!」
シゲはびくついた
津森も目を見開いた
斉藤はヨロヨロと立ち上がる
「確かに…熱はあるかもしんねぇけど…あれだ、日頃の仕事疲れのせいだ…これは…」
『……』
斉藤…もしかしてあたしに気ぃ使ってんの?
「中島さん(刑事科室長)に…休み頼んでくる…」
そう言って斉藤は部屋を出た
