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【リレー小説】ルイーダの酒場

第20章 ドカーンしないで!

クランチという仲間を失いたくないと思うのは、イワハシだけではなかった。

「クランチ、ダメだっ! 戻ってこい!」

ムトも、

「やだぁクランチ、ドカーンしないでぇ!」

レミファも、

「みんなで力を合わせれば倒せるから!」

パームも、

「うがうがうがぁーっ!(友達がいなくなると、オイラ悲しいぞ!)」

テヘペロも。

そして、馬車に残るヤス・ヒロ・はやて・つばさも。みんなみんな……クランチを失いたくはなかった。

けどクランチは強敵から仲間を守るため、どんどん転がっていく。

転がっていったクランチは、キャラクターボヤボヤの中ボス達の元へ。

「ああん、何だぁお前は。はぐれメタルと爆弾岩を足して2で割ったらような姿しやがって」

まさに、そのとおりである。
(↑ちびま○子ちゃんのナレーション風で)

「まぁいいや、こうしてくれよう。うりゃあーっ!」

中ボスは大きな剣を、クランチの脳天めがけて振り下ろした!

中ボスの攻撃!

ガキィーン!

「ーーーーっ、しっ……しびれたぁ……」

ミス! クランチにダメージを与えられない上に、中ボスは痺れてマヒした。

他の手下達も、クランチに攻撃を試みるも、全員痺れてマヒる。

レベルが上がりまくり、はぐれメタルとしての防御力が半端ねぇことになっているクランチには、もう誰一人、キズ一つすら付けることは出来なかった。

「クランチぃっ! もういいから、戻ってこいでやんすー!」

イワハシの呼びかけに、クランチは少しだけ振り返り、ニコッと微笑んだ。

そして――


「メ(……みんな、ありがとう)」

「ガ(もし、また生まれ変わったら)」

「ン(僕のことを)」

「テ(仲間にしてね)」


「クラ――」


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