テキストサイズ

【リレー小説】ルイーダの酒場

第21章 芽生えた気持ち

「待て、お前はなんだいきなり! 女か?」

「問答無用じゃこらっ! よくも大神官を」

「グフォッ! いや、あのな……この、ミナディン!」

「なにがミナディンじゃ! そんなもん効くかボケぇーっ!」

「ドホッ! お前、なにもかも設定を無視するな! レベル1なら即死だろ」

「関係あるかぁーーーっ!」

スーパースターだったころの身のこなしが、ドウキの攻撃をかわし、怒りが相手の呪文を無効化した。

そして小刻みな会心の一撃がダメージを与え続け、レベル1の勇者ムトが、ドウキを倒してしまった。

それを倒れながらみていたカネミツは、今がチャンスだとこっそり逃げ出した。

死んだふりをしていたのだ。

ドウキがダーマ神殿を襲った時、カネミツは、今しかないと死んだふりをして、難を逃れたのだ。

ムトは、はぁはぁと息を切らし真っ赤に染まった拳をふるう。

「思いしったかこの野郎」

そのムトに対し、自分の怒りの矛先を失ったパームがたこ殴りをはじめた。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ