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【リレー小説】ルイーダの酒場

第24章 勇者・光邦

「……ねぇねぇ。ところで変なおじさんは、一体何者なのぉ?」

レミファが無邪気に、厚化粧男をツンツン突っつきながら尋ねた。

「変なおじさんじゃないわよっ。たくっ……ここの世界の女どもは、失礼なヤツばっかりね。
そういえば、ウラユにも最初『おじさん』って言われたんだったわ。あのコ、元気なのかしら?」

「ねぇ、変なおじさんってばぁ」

「おだまりっ。それを今から話すから、ツンツンするのをおやめっ」

厚化粧男は、自分のことを話し始めた。

「私は黒井光邦。源氏名アーナル壺菊ていうドラァグクイーンなのよ。で、さっきからおじさんおじさんて、私まだ30前よ」

それを聞いたイワハシが、真っ先に反応した。

「うそだろ! どう見てもガチガチのクソ汚えおっさんじゃねえか!」

「なによ、あんたの方がどう見てもおっさんじゃないの。上から圧縮させた佐藤二朗みたいなツラしやがって、サンドバッグに見立ててボコボコにしてマトリョーシカみたいにしてやろうか」

「なんか、こいつちょっと強いわ。レミファ頼む」一撃で玉砕したイワハシは、レミファに助けを求めた。

「YO~、光邦とやら、おじさんと言ってごめんなさい。今までオカマとご縁がなぁ~い。これからあなたと前夜祭~」

なぜかラップバトル調だ。


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