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【リレー小説】ルイーダの酒場

第24章 勇者・光邦

「いや、私それについていく自信ないの。それに、まだこの雰囲気についてけないから」

「ねぇ、みんな。この人、思った以上にノリ悪いわよ」

「いや、別世界&初対面でのれるわけないでしょ! てか、私のことよりこの現状説明してほしいわよ! 私、このヒゲ男爵に無理矢理引っ張り出されてここにいるのよ。なんでこんな展開慣れしたのよ、私!」

ヒゲ男爵と呼ばれる兵士は、顔をボコボコに腫らしながら、「そちらの勇者さんが、他の惑星にいる光邦という勇者を呼んで来いとおっしゃったのでお連れしてお願いしようとしたのですが、お連れするまでかなり抵抗されまして、兵士である私までもこのような有様でして」と数滴の血を垂らして言った。

するとムトは、大きく右手を横に振りながら「ちょっと待て、俺が言ったのはヒロが持ってる携帯電話って機材に入ってる物語の話で、本当に光邦って名前の勇者がいるなんて思ってなかったんだ」とここにいる光邦とは、別のものだと話した。

「そんな話があるのか?」とパーム。

ヒロは携帯電話を見せる。

「ここに入っている他の星の話で、水戸黄門とかいうのがあって、みとみつくにとかいう勇者の存在がいた話で……」

「なんで、その話で私と断定出来て見付けられるのよ! 私、元々いた地球って所でも同じような感じで間違って見付けられて、勇者にされてんのよ! 体験を他の理由でカヴァーされてる身になってみなさいよ!」と光邦は怒鳴り散らす。

その後、光邦が別の惑星で起こっている話を聞き、ムトの平謝りで、とりあえず落ち着いた。


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