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【リレー小説】ルイーダの酒場

第31章 絶体絶命のピンチ

「魔玉って、こんなすごいアイテムだったのぉ?」

「うが~ぉ」

レミファとテヘペロは、瓦礫の山やよみがえった人々を眺めながら放心したようにつぶやいた。

その横で、ムトは快活に笑う。

「魔玉はなくなったけど、助かってよかったな。王様!
さあ、アリアッハーンに帰って『ぱへリゾート』だ! もちろん、ぱリパ(ぱへリゾートパスポート)も発行してくれるよなっ?」

気力に満ちあふれたムトは、力強く王様のほうへ振りかえる。

が、ムトが目にしたのは、ひらひらとはかなく空を舞う王様の腰布だった。

「ちょっ、え? 王様、まさか……ケツ丸出し再びかよ」

ムトの言葉を聞きつけた光邦は、目をギラリと光らせる。

「ケツ丸出しキングですって? どこなの? どこなの? 早く私に寄越しなさいよ!」

キョロキョロと見渡すが、周囲に王の姿はない。

「王様、どこに隠れてるのぉ? もぉ、パンツなら、レミファが作ってあげるから、出てきてよぉー」

「うがうがー(おいらとおそろいのカッコいいパンツだじょー)」

それを聞いていたムトはひとり、首をかしげた。



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